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「大黒伸行のぶどう膜炎気まぐれ日記 第3回」大阪市今福鶴見にある眼科・皮フ科 みらい眼科皮フ科クリニック

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「大黒伸行のぶどう膜炎気まぐれ日記 第3回」大阪市今福鶴見にある眼科・皮フ科 みらい眼科皮フ科クリニック

大黒伸行のぶどう膜炎気まぐれ日記 ~思いつくままに~ 第3回:ぶどう膜は何をしているの?  毛様体編

皆さんこんにちは。みらい眼科で毎月第1金曜日の午後に「ぶどう膜炎外来」を担当している大黒です。

 

3回:ぶどう膜は何をしているの?  毛様体編

 

前回は「虹彩」の役割についてお話ししました。今回は「毛様体」についてです。

前回、眼の構造はカメラに似ていると言いました。カメラでは絞りの真後ろにレンズがあります。同じように「虹彩」のすぐ後ろには「水晶体」があります。その「水晶体」を支えているのが「毛様体」です。(注:実際には「水晶体」は「水晶体嚢」と呼ばれる袋のようなものに包まれています。)

「水晶体」は多数の短い糸で「毛様体」に繋がっています。イメージとして、丸い円盤があって、円盤のぐるり全周囲に茶色の壁があり、円盤は無数の細くて短い糸で壁にぶら下がっている、という図を想像してください。

さて、「虹彩」は明るいところでは収縮して瞳孔を小さくし、暗いところでは拡がって瞳孔を大きくすると言いました。同じように、「毛様体」は、人が近くを見ようとすると、「水晶体」を周囲から押して「水晶体」の厚みを分厚くします。結果としてピントが手元に合うようになります。逆に遠くを見る時には、「毛様体」は「水晶体」を周囲から引っ張って厚みを薄くします。結果としてピントが遠くに合うようになります。このように「毛様体」はピントの調整、すなわち調節を行う役割を果たしています。この力が衰えるのが老眼です。

「毛様体」にはもう一つ大切な役割があります。それは眼の栄養水「房水」を作ることです。眼はピンポン玉のような形をしていますが、中は空洞ではありません。眼のいろんな部分(主に「角膜と「水晶体」」)に栄養を送るための栄養水が詰まっています。その栄養水が「毛様体」で作られているのです。

ですから、「毛様体」で炎症が起こると、ピント合わせがうまくいかなくなったり、栄養水不足で眼の固さ(眼圧)が柔らかくなる(眼圧が下がる)ということが起こります。

 

お判りいただけたでしょうか?次回は眼球の後壁を覆っている「脈絡膜」のお話です。

 

眼科 大黒伸行(おおぐろ のぶゆき)

 

大阪市「今福鶴見」にある眼科・皮フ科

みらい眼科皮フ科クリニック

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