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三村治のやさしい神経眼科講座 その4 スマホ内斜視

2021年6月5日

三村治先生の神経眼科講座斜視症状神経眼科

ボツリヌス治療、神経眼科外来担当の三村治です。

今回は「スマホ内斜視」についてお話します.

最近若い方を中心に、特に身体には何の異常もないのに、遠くのものが2重に見えたり(複視)、目が寄り目になってしまう患者さん(内斜視)がよく受診されます。このような内斜視は古くから存在することが知られていましたが、ここ10年でその数は明らかに増えてきています。しかも、この内斜視の急激な増加には、スマートホン(スマホ)の長時間で不適切な使用が関与することが分かってきました。

スマホの普及が日本より早く始まり、その過剰使用が社会問題化している韓国では、スマホを過剰使用後に内斜視になった16歳以下の子供さん12例で、スマホ使用を辞めたところ全例(100%)で内斜視が軽減しました。その後アメリカでも、スマホを過剰使用していた10代の患者さんで近くを見る作業(スマホなどを見ること)を数週間中止しただけで良くなった例があることも報告されています。

私たちの調査でもこのような10代から20代の内斜視のほとんどの患者さんが、1日最低4時間、多い人では12時間以上スマホを使用されていました。また多くの患者さんが夜ベッドに入ってからも片目をつぶったり、目を極端に近寄せてスマホを見る習慣を持っていました。

このタイプの内斜視の治療としては、7年程前までは斜視の程度が軽ければ光線を屈折させるプリズム眼鏡を、程度がひどければ手術をしていました。今でもこの2つの治療法がメインで行われていますが、6年前にA型ボツリヌス毒素(ボトックス®)注射が斜視にも利用できるようになりました。手術のように確実ではありませんが、外来で簡単に行うことができ、私がスマホ内斜視の47人の患者さんに行った注射では51%で治癒させることができ、手術を必要とした患者さんは25%しかいませんでした。この治療もみらい眼科皮膚科で行う予定です。もし、スマホの過剰使用でものが2重に見える患者さんがおられましたら気軽にご相談ください。

 

ボツリヌス治療・神経眼科外来担当 三村治

 

大阪市「今福鶴見」にある眼科・皮フ科

みらい眼科皮フ科クリニック

 

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