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「三村治のやさしい神経眼科講座 薬剤性眼瞼けいれん」大阪市今福鶴見にある眼科・皮フ科 みらい眼科皮フ科クリニック

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「三村治のやさしい神経眼科講座 薬剤性眼瞼けいれん」大阪市今福鶴見にある眼科・皮フ科 みらい眼科皮フ科クリニック

三村治のやさしい神経眼科講座 その3 薬剤性眼瞼けいれん

ボツリヌス治療、神経眼科外来担当の三村治です。

今回は「薬剤性眼瞼けいれん」についてお話します.

眼瞼けいれんが誘発される機序自体はまだあまりわかっていませんが,ベンゾジアゼピン系の睡眠導入剤や抗不安薬,抗うつ薬の長期連用によって眼瞼けいれんが誘発されることが知られています.ようは、精神科や心療内科にかかっておられる患者さんに、眼瞼けいれんがおこる可能性があります。日本薬局方(厚労省が定めた医薬品の規格基準書)によると不安や睡眠障害,筋緊張性頭痛などにも用いられるエチゾラム(デパス等)のみが,長期間内服の副作用として眼瞼けいれんを引き起こすとされていますが,日常臨床では向精神薬の多剤投与で眼瞼けいれんが発症することもしばしば経験します.これを薬剤性眼瞼けいれんと言います.症状は「眼瞼けいれん」と同様ですが,眼瞼けいれんでは発症年齢のピークが60歳代で,女性が男性の3倍くらいみられるのに対して,薬剤性眼瞼けいれん20歳代以降の全年齢にみられ,かつ男女の性差がみられません.治療の原則は原因と思われる向精神薬の減量・中止あるいは薬剤の変更ですが,習慣性・依存性のある薬剤が多く,性急な処方薬の変更は不安や不穏,睡眠障害などを来たすことが多いため,向精神薬を処方された主治医の先生との連携が必要になります.減量・中止・薬剤変更が困難な場合には,対症療法として「眼瞼けいれん」と同じく,A型ボツリヌス毒素の眼瞼周囲への注射を行います.

 

ボツリヌス治療・神経眼科外来担当 三村治

 

大阪市「今福鶴見」にある眼科・皮フ科

みらい眼科皮フ科クリニック

 

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