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三村治のやさしい神経眼科講座 その11 デュアン症候群について

2022年3月19日

ボツリヌス毒素注射三村治先生の神経眼科講座手術斜視症状神経眼科

ボツリヌス治療、神経眼科外来担当の三村治です。

 

今回お話しするデュアン(Duane)症候群は先天性の眼球運動制限を発症することで大変古くから知られており、かつ最も多い原因としても有名なものです。タイプは3タイプあり、1型はかたほうの目の外転障害(外側に目が動かない)とその目の内転時と瞼裂狭小をみたすもの(内側をみるとまぶたの隙間が細くなる)、2型はかための外転障害だけでなく、内転制限(多くは瞼裂狭小を伴う)を合併するもの、3型は内・外転制限のみでなく内転時に内転眼が突飛な上転や下転を伴うものとされています。臨床的には片側性にも両側性にもみられますが,1型の左眼の発症が最も多いとされています.1型、2型は小児の外転神経麻痺と誤診されやすく、不要な頭部MRIや頭部CTを撮られることがほとんどです。

さてデュアン症候群は先天性疾患で、外転障害で発症することは国際的に認められた診断基準です。しかしながら、外斜視の多い東アジア人では、内斜視の程度が軽く多くの症例では顔を横に向けて両眼視をしているため,視力も両眼視も良好なことが多く,8割の症例で良好な両眼視が得られるとされています.ただ,2割前後に弱視や立体視の欠如がみられ,家族内の眼科的異常の発生率も20~35%とされています.この2割強の患者さんが治療対象になります。一方、もともと内斜視が4割以上を占める欧米では、単に顔が横を向く患者さんでは両眼視が育つことはなく、現在ではよりちいさなころからの積極的なA型ボツリヌス毒素(BTX-A)の内直筋への注射が積極的に行われています.ただし、日本では斜視へのボツリヌス治療自体が12歳以上という年齢制限があり、小児にBTX-の外眼筋注射を行うことはできません.

TVをみる際などに常に同じ方向に頭を傾ける子供さんを見た場合には、石川院長,岡本真奈先生の診察をご予約ください.幸い私がおりました兵庫医大眼科では、新しい手術や手技の開発も行っております.手術のセカンドオピニオンに関しては三村が担当させていただきます.

 

ボツリヌス治療・神経眼科外来担当 三村治

 

大阪市「今福鶴見」にある眼科・皮フ科

みらい眼科皮フ科クリニック

 

当記事は三村治の個人的見解であり、紹介した記事や論文等が絶対に正しいというわけではございません。

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