大阪府大阪市城東区今福東1-14-11-6階

誰でも簡単WEB予約
MENU

「大黒伸行のぶどう膜炎気まぐれ日記 第6回」大阪市今福鶴見にある眼科・皮フ科 みらい眼科皮フ科クリニック

ブログ

BLOG

「大黒伸行のぶどう膜炎気まぐれ日記 第6回」大阪市今福鶴見にある眼科・皮フ科 みらい眼科皮フ科クリニック

大黒伸行のぶどう膜炎気まぐれ日記 ~思いつくままに~ 第6回 炎症ってなに?

皆さんこんにちは。みらい眼科で毎月第1金曜日の午後に「ぶどう膜炎外来」を担当している大黒です。

 

回 炎症って何?

 

本ブログは「ぶどう膜炎」をわかりやすく説明するのが目的です。今までに「ぶどう膜」がどのようなものであるかをお話してきました。その「ぶどう膜」で炎症が起こった状態を「ぶどう膜炎」と呼びます。では「炎症」とはそもそも何でしょうか?

「炎症」とは、簡単に言うと、体の中で異常が起こった時に、それを正常に戻そうとする体の自然な反応のことです。例えば、転んで膝を擦りむいたとします。怪我をしたところを見ると、皮膚が剥けて血が滲み、周囲の皮膚も赤みを帯びています。痛みもあることでしょう。やがて、打った部位は腫れてきて、触ると熱く熱を帯びてきます。でも時間が経つと皮膚は張ってきて、赤みが減り、痛みは取れて、やがて熱感もなくなり腫れも引いて、最後は元に戻りますよね。この一連の事柄を「炎症反応」と言います。ね、「炎症」とは体を守るための防衛反応なんですよ。

医学生は講義で「炎症の4徴候」というのを教わります。それは、発赤・疼痛・発熱・腫脹です。まさに怪我をした後の傷の修復過程そのものです。「炎症」というのは体にとって悪いものではなく、体を正常に戻すために必要なものなのです。まずこれを理解してくださいね。ではなぜ我々医師は「炎症」を治療するのでしょうか。「炎症の4徴候」というのはケルススさんという人が昔名付けたのですが、ガレノスさんという人が、もう一つ付け加えて「炎症の5徴候」と言い出しました。その付け加えられたのが、機能障害、です。つまり4徴候の結果、組織がうまく動かなくなるということです。先ほどの転んだ例でいうと、炎症反応が起こった最後に膝の動きが悪くなるということです。こうなったら困りますよね。ですから医師は、機能障害が起こる前に「炎症」を鎮めるようお薬などで治療をするのです。

「ぶどう膜炎」というのも眼の中で起こった異常なことから眼を守るための防衛反応なのですが、その「炎症」が強すぎたり、長引いたりしたら眼の機能障害が生じて視力が下がってしまいます。ですから治療が必要になるのです。では怪我以外に「炎症」を引き起こすものにはどんなものがあるのでしょう。次回は「炎症の原因」についてお話しします。

 

眼科 大黒伸行(おおぐろ のぶゆき)

 

大阪市「今福鶴見」にある眼科・皮フ科

みらい眼科皮フ科クリニック

当記事は大黒伸行の個人的見解であり、絶対に紹介した記事や論文等が正しいというわけではございません。

当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。
また、まとめサイト等への引用を厳禁いたします。

Unauthorized copying and replication of the contents of this site, text and images are strictly prohibited.