大黒伸行のぶどう膜炎気まぐれ日記 ~思いつくままに~ 第14回:原田病の治療
- 2025年3月22日
- 大黒伸行先生のぶどう膜炎気まぐれ日記,ぶどう膜炎,症状
皆さんこんにちは。みらい眼科で毎月第1金曜日の午後に「ぶどう膜炎外来」を担当している大黒です。
第14回:原田病の治療
原田病の治療には「ぶどう膜炎治療のエッセンス」が詰まっています。
まず原田病では発病してから治療開始までの時間が重要とされています。発病して1月以内にしっかりとステロイド治療を行うことが重要であるともしそうしなければ炎症が慢性化し、長期的に良好な視力が維持できないことが多いと報告されています。「しっかりと」というのはステロイドを大量に使うという意味です。次に重要なのは「ゆっくり減らす」ということです。ステロイドは副作用がいろいろありますが(ステロイドの副作用についてはご自分で検索してみてください)、それゆえに皆さん早く減らしてほしいと希望されます。しかし、早く減らすと炎症が再発して振り出しに戻ってしまいます。そして結局回り道をしてしまい、いつまでもステロイドをやめられないということになります。急がば回れで、しっかりとステロイド治療を行った後は、ゆっくりと減量するのが基本です。1年くらいかけて終了するくらいの気持ちで治療を受けてください。何事も慌てるといい結果に結びつきませんのでご注意を。
しかし、ゆっくりと減量していっても再発する方が、ある一定の頻度でいます。その場合には、ステロイドだけでなくほかの免疫抑制剤を併用しての治療となります。最近では「生物製剤」というバイオの技術バイオテクノロジーを用いた抗体医薬が膠原病に使われるようになってきました。ぶどう膜炎でも同様です。原田病でステロイド治療だけでは安定しない方には、他の免疫抑制剤や生物製剤を用いるのが主流となっています。この生物製剤の登場により劇的に治るようになったのが、「ベーチェット病」という病気です。
次回はベーチェット病のお話をします。
眼科 大黒伸行(おおぐろ のぶゆき)
大阪市「今福鶴見」にある眼科・皮フ科
みらい眼科皮フ科クリニック
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