院長Blog-045 学会印象記 第60回日本神経眼科学会総会
- 2022年12月2日
- 学会印象記,レーベル遺伝性視神経症,神経眼科
みらい眼科皮フ科クリニック院長 石川裕人です。
今年も学会シーズン到来です。今回は第60回日本神経眼科学会総会の学会印象記です。
2022年11月11日~12日は第60回日本神経眼科学会総会が倉敷市芸文館で開催されました。私も11月12日土曜日午前診察を後輩の松浦先生にお願いして、参加してまいりました。松浦先生ありがとうございました。
今回は一般公演10「レーベル病」の座長を神戸大学 中村誠教授とともにしてきました。
今年は去年に引き続きレーベル病のみで5演題あったため、レーベル病のみに特化した口演となりました。
私がレーベル遺伝性視神経症に携わるようになって早9年ですが、まだまだ分からないことがたくさんあります。
今回の発表でも、レーベル病の診断基準に当てはまらないような症例のご紹介がありました。原則、レーベル病は視神経炎など他の視神経疾患を除外できた上で、ミト
コンドリア遺伝子変異があって初めて確定診断となりますが、今回の紹介された症例では、高齢発症で対光反応に異常がある、MRIで視神経炎を疑う所見がある、など、非典型的な症例のご報告でございました。去年と同様、診断基準そのものを見直す必要性があるとさらに思いましたし、中村先生も同意見でしたので、近い将来診断基準は見直す方向になると思います。
いずれにしても、 早く根本的な治療方法である遺伝子治療が日本に入ってくるのがいいのですけどね・・・
今は世界中どこもかしこもコロナの話題でもちきりですから、なかなか希少疾患であるレーベル遺伝性視神経症にスポットが当たるのはまだまだ先かもしれませんね・・・
そして本日はclosedな会の難治性網膜硝子体手術治療研究会 通称【DEEPな会】が網膜硝子体学会
のあとで開催されます。
今年は網膜硝子体学会は参加できませんが、DEEPな会には伺います。塙本先生や中原先生といった日本有数の硝子体手術の権威のお話を聞きに行って参ります。
目に関して、すこしでもおかしいな?という時は最寄りの眼科にご相談ください。
本日は日本神経眼科学会の印象記でした。
病気は、眼科にかかわらず、早期発見早期治療がいい結果につながります。
院長 石川裕人
大阪市「今福鶴見」にある眼科・皮フ科
みらい眼科皮フ科クリニック
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