院長Blog-080 産経新聞に記事が掲載されました 第4回
医療法人正秋会 理事長 石川裕人です。
今回、産経新聞に記事が掲載されましたのでご報告いたします。
上記から実際の記事が読めますが内容は下にも転載しておきます。
カラダの相談室 第4回
「屈折(近視)矯正」
医療法人 正秋会 今福鶴見 みらい眼科皮フ科クリニック
理事長 石川裕人さん
子供の近視が増加しています。原因にはライフスタイルなどの発育環境の変化などが指摘されています。悪化すると目の合併症の発症率も上昇するといわれ、幼少期からの近視矯正や近視進行抑制が重要になってきます。
進行すると目の合併症増加
幼少から矯正・抑制が重要
Q 子供の近視が多くなっています。原因や進行するとかかりやすい目の病気を教えてください。
A オーストラリアのある研究によりますと、2000年の世界の近視人口は約14億人ですが、50年後には約47億人に達すると試算されています。特に日本を含むアジアでは2000年でも近視有病率は約46%と最も高いと報告されています。世界的に急増する背景にはスマートフォンの多用など、近距離を見つめる作業の増加といったライフスタイルなど、子供の発育環境の変化があると指摘されています。
また、文部科学省の調査では高校生以下の子供たちの裸眼視力の平均は低下し続けています。2017年の裸眼視力の調査では小学生3人に1人が1・0未満で、中学生では2人に1人です。
近視のレベルは、軽度、中等度、強度近視、最強度近視と分分けられています。問題となるのは強度・最強度近視です。近視が強くなればなるほど、近視に伴う病気の合併率が上昇します。具体的な合併症には、緑内障や網膜剥離、近視性黄斑症、悪性近視に伴う網脈絡膜萎縮などがあります。
そのため、幼少期からの近視矯正・近視進行抑制が特に重要になってきます。
Q 近視矯正や進行抑制について教えてください。
A まず、メガネやコンタクトレンズを装用する方法です。近視・遠視・乱視などの屈折異常に対して初歩的な矯正方法です。残念ながら普通のメガネやコンタクトレンズには近視進行抑制の効果はありません。
次にオルソケラトロジー(角膜矯正療法)です。これは、毎晩、就寝中に特殊なコンタクトレンズを装用して、角膜を変形させる方法です。朝にコンタクトレンズを外すと裸眼視力が1・0以上に回復します。この治療の最大の目的は、裸眼視力の向上ですが、むしろ近視進行抑制をはかり、近視を悪化させないことです。
また、コンタクトレンズを外すと角膜は元に戻り、安全面も高いといえます。ただし、すでに強度近視レベルであれば矯正効果があまりなく、その場合は多焦点コンタクトレンズの日中装用という方法もあります。
3つ目がレーシック(角膜レーザー手術)です。角膜を平たく削り、目に入る光線を曲げて近視を治す方法です。ただし、角膜を削るので元には戻せません。レーシックは成人しかできませんし、角膜変形で近視矯正をするため、強度近視以上には対応できません。
4つ目は眼内コンタクトレンズです。目の中にレンズを挿入する方法で、強度近視も含めて対応可能です。レーシックができない人でも眼内コンタクトレンズは適応できます。ただ、角膜は削りませんが、コンタクトレンズを眼内にいれるため、術後感染症のリスクがあります。
最後は多焦点眼内レンズ(水晶体再建術)です。白内障の手術のときに多焦点眼内レンズを挿入することで、近視・遠視・乱視・老眼などを治すことができます。難点は多焦点眼内レンズを使用する場合、選定療養や自由診療となり、高額な治療費が必要となることです。(次回は眼瞼下垂)
【略歴】いしかわ・ひろと 2006年兵庫医科大学大学院医学研究科(外科系眼科学)修了、医学博士。同大学眼科学講師。米国南フロリダ大学医学部などを経て21年2月医療法人正秋会みらい眼科皮フ科クリニック 管理医師。同年4月から兵庫医科大学非常勤講師。日本眼科学会眼科専門医。
☆医療法人正秋会 今福鶴見 みらい眼科皮フ科クリニック 大阪市城東区今福東1の14の11 鶴見メディカルビル6階。℡06・6934・1146
目がすこしでもおかしいな?という時は最寄りの眼科にご相談ください。
病気は、眼科にかかわらず、早期発見早期治療がいい結果につながります。
医療法人正秋会 理事長 石川裕人
大阪市城東区今福鶴見 みらい眼科皮フ科クリニック
守口市 川口眼科醫院
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